索道事業



ロープウェイシステム概要

【様 式】 三線交走式普通索道
【索 條】 支索50mm | 曵索22mm | 尾索18mm
【鉄 塔】 1基
【距 離】 約500m
【所要時間】約3分
【ゴンドラ】2輌 36人乗(小学生定員53名) 
【展望所】 仁田峠1 | 妙見岳3
【保 険】 PI乗客損害保険加入 
直径50mmのワイヤーロープ(支索)の上にゴンドラ1台の車輪を載せて走らせるもので、 直径22mmのワイヤーロープ(曳索)2本を山頂に設置しているモーターを巻き上げることによりゴンドラを動かします。
この曳索を巻き上げると一方のゴンドラ(山頂に向かって左側のゴンドラを1号、右側を2号と呼称するのが法令で定められており、 雲仙ロープウェイではぎんがです)はあがり、同時に反対側のゴンドラ(きんせい)は下がります。



操縦室(山頂妙見岳駅内)毎朝スタッフが山頂まで徒歩で登山し操縦スタート

電源系統
手動操縦
雲仙ロープウェイでは開業以来手動式を採用しており、現在でも長い訓練を経て筆記及び実技からなる社内試験に合格した運転員が 手動で運転しています。
すべての操作を運転士が行なう手動運転は、運転中機械設備や運転状況に異常が生じた場合でも迅速に対応でき、 落雷などによる制御盤の故障も少なく、保守作業が安易といったメリットがございます。
雲仙ロープウェイの安全統括管理者(取締役運転技術部長)はその高い技術力から九州索道交通協会の索道技術委員を務めており、 乗客の皆様には安心して絶景をお楽しみいただけます。
手動で運転していますので、ゴンドラを揺らす風の強さや重さに影響を与える 乗客数を考慮してスピードやブレーキのタイミングを運転手が計って最速毎秒3.6mの速さでゴンドラを上手に運行しています。



モーターと予備エンジン

創業時より稼働し続ける三菱製モーター
(緊急用)日産社製ガソリンエンジン
開業以来から使用している「三相誘導巻線型電動機」という三菱電機製のモーターです。
このモーターは速度制御に優れており、 ロープウェイのような始動、停止を繰り返す重負荷の機器に適しております。モーターの二次側に抵抗が組込まれており、この抵抗を 加速させることによって運転制御を行います。
最近はモーターの軽量・小型化が要求される中、雲仙ロープウェイのモーターは大型であり大変丈夫です。
なお、停電やモーターが動かない場合の非常事態に備え、毎秒0.75mで動かすことができる日産社製の52馬力ガソリンエンジンも備え付けており、 非常の場合にはモーターに代わりこれでゴンドラを動かすことができます。



支索 | 曵索 | 平衡索

継ぎ目がない1本のワイヤーで索道
ワイヤー巻き取り設備
支索は電車のレールの役目をするワイヤーロープで、ロープウェイ用として作られた直径50mmのロープです。
この上をゴンドラの車輪が走ります。
仁田峠駅から妙見岳駅までの500mの間つなぎ目はなく、約213トンの重さに耐えることができます。
この重さを破断荷重と呼びますが、体重60キロのお客様が3,550人ぶら下がっても大丈夫です。
曳索は山頂のモーターとつながり、モーターに巻き上げられることでゴンドラを引き上げています。直径22mmで約26.8トンの重さに耐えることができます。
平衡索はゴンドラの下側につながっていて、下り方向のゴンドラをスムーズに引き下げる働きをします。直径18mmで約18トンの重さに耐えることができます。
これらロープ類は、常に油を欠かさず点検しておりますが、必要に応じて交換しておりますので安心してご乗車頂けます。



安 全 報 告【利用者の皆様へ】

閲覧可能(閲覧したい年度をクリック)
毎朝運行前目視点検実施
ご利用の皆様へ 当社 索道事業に対しましては、 ご利用とご理解いただき誠に有難うございます。
当社は、安全の確保を経営の理念に掲げ、法令の遵守とともに安全輸送に努めております。
本報告書は、 鉄道索道法に基づき、 輸送の安全のための取組みや、 安全の実態について、 自ら振り返るとともに 広くご理解いただくために公表するものです。
皆様からの声を輸送の安全に役立てたく、 ご意見を頂ければ幸いです。

雲仙ロープウェイ株式会社 取締役社長 入江紀弥

【2011】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2012】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2013】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2014】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2015】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2016】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2017】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2018】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2019】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2020】 雲仙ロープウェイ安全報告書
【2021】 雲仙ロープウェイ安全報告書
輸送の安全を確保するための基本方針 当社の索道事業は、安全第一の意識をもって事業活動を行える体制の整備に努め、社長以下、役員、 従業員の安全に係る行動規範(安全の基本理念、安全方針)は、次のとおりとしております。
1.一致協力して輸送の安全の確保に努めること。
2.輸送の安全に関する法令及び関連する規程をよく理解するとともにこれを遵守し、厳正、忠実に職務を遂行すること。
3.常に輸送の安全に関する状況を理解するよう努めること。
4.職務の実施に当たり、推測に頼らず確認の励行に努め、疑義のある時は最も安全と思われる取り扱いをすること。
5.事故・災害等が発生したときは、人命救助を最優先に行動し、すみやかに安全適切な処置をとること。
6.情報は漏れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保すること。
7.常に問題意識を持ち、必要な変革に果敢に挑戦すること。
雲仙ロープウェイ株式会社(以下、当社)の索道事業に対しては、ご利用とご理解、誠に有難う御座います。